髪がやわらかくなってきた、トップのボリュームが出にくい…。
そんな変化を感じはじめる35歳前後の男性にとって、「栄養」は見落とされがちですが非常に重要な要素です。
この記事は、髪のコシやハリに悩む方々に向けて、食事から摂取できる栄養素や、その効果的なレシピ・食べ方をまとめたものです。
髪の健康は、見た目だけでなく自己肯定感にも大きく影響します。日々の食生活を見直し、科学的知見に基づいた栄養素を意識的に摂取することで、健康的でボリューム感のある髪をめざすための「現実的な一歩」を一緒に整理していきましょう。
30秒でわかる要点|髪と栄養の基本
- 基本形:主食+たんぱく質(肉・魚・卵・大豆)+野菜+適切な脂質。
- 意識したい栄養:鉄・亜鉛・ビタミンB群・ビオチン・ビタミンC・オメガ3脂肪酸などをバランスよく。
- 食べ方のコツ:コンビニでも“たんぱく質1品+野菜1品”をプラス、甘い飲料より水・お茶。
- サプリ:補助の位置づけ。まずは食事と生活の土台から整える。
髪に良い栄養って本当にある?結局、何を食べればいい?
サプリは飲んだほうがいい?注意点は?
髪のコシ・ハリを支える仕組みと栄養の基礎知識
髪の毛の構成要素と栄養素の関係
髪の毛は、そのほとんどが「ケラチン」というたんぱく質で構成され、ケラチンはアミノ酸が連なった構造を持ちます。特にシスチン(システイン由来)のような含硫アミノ酸が多く、これらが髪の強度や弾力に関わります。
こうしたアミノ酸が十分に供給されるためには、たんぱく質だけでなく、ビタミンB群(特にB6・ビオチン)、亜鉛、鉄などが必要です。ビタミンやミネラルはケラチン合成酵素の補因子として働き、毛包の細胞分裂やエネルギー代謝を支えます[1][2]。
髪の90%以上を構成する「ケラチン」を合成するには?
髪の主成分ケラチンを体内で作るには、含硫アミノ酸(メチオニン・システイン)といった原料だけでなく、それを組み立てるためのビタミン・ミネラルが欠かせません。
たとえば、亜鉛はケラチン合成酵素の補因子として働き、亜鉛不足が脱毛の一因になりうることが複数のレビューで示されています[1][2]。
また、ビオチン(ビタミンB7)は脂質・アミノ酸代謝を通じて毛包の健康に関与し、先天的なビオチン代謝異常では脱毛が症状として出ることが報告されています[1]。
育毛に重要なビタミン群の役割
髪と頭皮の健康に関わる代表的なビタミンは以下の通りです[1][2]。
- ビタミンB群:B2・B6は脂質代謝と皮脂バランス、細胞分裂をサポート。ビオチン(B7)はケラチン代謝や毛包機能に関与。
- ビタミンB12:赤血球の産生を助け、髪へ酸素・栄養を運ぶ血流を支える。
- ビタミンD:ビタミンD受容体は毛包の成長サイクルに関わるとされ、不足が脱毛症と関連する報告もあります。
- ビタミンA・E・C:過不足で問題が起こることがありますが、適量の摂取は抗酸化や上皮細胞の分化に関与し、頭皮環境を支えます。
ただし、ビタミンAの「摂りすぎ」が脱毛を招く可能性があることも報告されているため[3]、サプリでの高容量摂取には注意が必要です。
ミネラルとタンパク質が髪に与える影響
鉄や亜鉛などのミネラル不足と脱毛の関連は、男性や若年男性を対象にした研究でも示唆されています[2][4]。
例えば、若年男性の脱毛患者で亜鉛や鉄などの微量栄養素不足が有意に多かったという報告があります[4]。
こうした知見からも、十分なタンパク質+必要量のミネラルを長期的に確保することが、髪のコシ・ハリを支える“現実的で地味だが重要な対策”と言えます。
厚生労働省の食事摂取基準からみる「髪のための栄養バランス」
日本人の食事摂取基準(2020・2025年版)では、髪専用の推奨量は設定されていませんが、たんぱく質や鉄、亜鉛などの推奨量が示されています[5]。
一般的な健康成人男性では、たんぱく質は体重1kgあたり約1.0gを一つの目安として、1日を通して分散して摂るとよいとされています(例:体重60kg → 約60g/日)。
これは髪だけでなく、筋肉や内臓、酵素など全身の材料として必要な量であり、「髪のための特別な超高たんぱく食」が推奨されているわけではありません。
- たんぱく質: 体重×1g程度を目安に、3食で分けて摂取。
- 鉄: 年齢・性別ごとに推奨量が設定(フェリチン低値や貧血が疑われる場合は医療機関で評価)[6]。
- 亜鉛: 成人男性で1日10〜11mg程度(2020年版・目安)[6]。
- ビタミンB群: エネルギー代謝に必要なため、特定サプリよりもバランスの良い食事で摂ることが推奨されています。
毎日の食事から摂る栄養素と「これを食べれば間違いない」食品
食べ物から得られる必要な栄養素一覧
髪と頭皮の健康に関わる主な栄養素と、その代表的な食材は次の通りです。
- たんぱく質:鶏肉、豚・牛肉、魚、卵、豆類、乳製品
- ビタミンB群:卵、乳製品、レバー、納豆、緑黄色野菜
- ビタミンC:ブロッコリー、パプリカ、柑橘類、いちご
- 亜鉛:牡蠣、赤身肉、ナッツ、全粒穀物
- 鉄分:赤身肉、レバー、ほうれん草、ひじき、レンズ豆
- オメガ3脂肪酸:青魚(サバ・イワシ・サーモン)、くるみ、亜麻仁油
髪に良い食材ピックアップ
| 食材 | 主な栄養素・ポイント |
|---|---|
| 卵 | 完全たんぱく+ビオチン・ビタミンB群 |
| 鶏むね肉 | 高たんぱく・低脂質、ビタミンB6 |
| サーモン | オメガ3脂肪酸、ビタミンD |
| 牡蠣 | 100gで亜鉛約13mg以上、鉄も含む |
| 納豆 | たんぱく質・亜鉛・鉄・ビタミンK |
| アーモンド・くるみ | ビタミンE、亜鉛、オメガ3(くるみ) |
| ほうれん草 | 鉄分、葉酸、ビタミンA・C |
これを食べれば間違いない!おすすめの食品5選
上記を踏まえて、「忙しくてもこれだけは意識したい」5品をピックアップすると…
- 卵: 完全たんぱくに加え、ビオチンやビタミンB群が豊富。
- 納豆: たんぱく質・亜鉛・鉄を効率的に摂取可能。
- 牡蠣: 100gで亜鉛13mg以上。週1〜2回で十分。
- 青魚(サバ・イワシ): オメガ3脂肪酸に加え、ビタミンDも摂れる。
- ナッツ類(特にアーモンド・クルミ): 亜鉛・ビタミンEが豊富で抗酸化力も。
健康的な食生活を支えるレシピ提案
例えば、以下のような簡単レシピをローテーションすると、自然と「髪に良い食材」が増えていきます。
- 鶏むね肉とほうれん草の炒め物(たんぱく質+鉄+ビタミンB6)
- サーモンのグリルとレモン添え(オメガ3+ビタミンD+ビタミンC)
- 納豆卵かけごはん+野菜味噌汁(たんぱく質+ビタミン・ミネラル)
栄養吸収を高める食べ方のコツと具体レシピ
栄養は「摂ったら終わり」ではなく、吸収されてはじめて意味が出ます。特に鉄や亜鉛などのミネラルは吸収率が低く、工夫が重要です。
鉄+ビタミンC/亜鉛+クエン酸という黄金コンビ
非ヘム鉄(植物性の鉄)は、そのままだと吸収率が低めですが、ビタミンCによって三価鉄(Fe3+)から二価鉄(Fe2+)に還元され、
小腸の刷子縁膜に存在する二価金属トランスポーターDMT1を介して吸収されやすくなることが報告されています[6][7]。
また、亜鉛もクエン酸やビタミンCと一緒に摂ることで溶解性が高まり、吸収が助けられることが示されています[6]。
- 鉄+ビタミンC: ひじき+ブロッコリー/牛赤身+パプリカ+レモン など
- 亜鉛+クエン酸: 牡蠣+レモン/肉料理+トマト・レモン など
- たんぱく質は分散して摂取: 1食で60gよりも、20g×3回が筋肉・髪の合成には効率的
レシピ① ひじきとブロッコリーの梅ツナ和え(鉄+ビタミンC)
- 材料(2人分):乾燥ひじき20g、ブロッコリー100g、ツナ缶1缶、梅肉小さじ1、しょうゆ小さじ1、白ごま少々
- 作り方:
①ひじきを戻し 3 分ゆでる。
②ブロッコリーを小房に分け 2 分ゆでる。
③ボウルで梅肉・ツナ・しょうゆを混ぜ、ひじきとブロッコリーを和える。
④白ごまを振って完成。 - ポイント:ひじきの非ヘム鉄を梅のビタミンCがサポート。ツナのたんぱく質が毛髪合成にも◎。
レシピ② 牛赤身とパプリカのレモンソテー(鉄+ビタミンC)
- 材料(2人分):牛モモ薄切り200g、赤パプリカ1個、レモン汁大さじ1、オリーブ油小さじ2、塩・黒こしょう各少々
- 作り方:
①フライパンでオリーブ油を熱し、牛肉をサッと炒める。
②細切りパプリカを加え 2 分炒め、塩こしょう。
③火を止めレモン汁を回しかけて完成。 - ポイント:動物性ヘム鉄+ビタミンCで吸収率をさらにアップ。
レシピ③ 牡蠣レモン雑炊(亜鉛+クエン酸)
- 材料(2人分):むき牡蠣150g、ご飯200g、だし400ml、レモン輪切り4枚、しょうが千切り5g、薄口しょうゆ小さじ2
- 作り方:
①鍋にだし・しょうがを入れ沸騰。牡蠣を 2 分煮る。
②ご飯を加え 3 分煮、薄口しょうゆで味付け。
③火を止めレモン輪切りを浮かべる。 - ポイント:レモンのクエン酸で牡蠣の亜鉛の利用効率を高め、しょうがで血流サポート。
レシピ④ 鶏むね肉のトマト煮込み&ズッキーニ(亜鉛+クエン酸)
- 材料(2人分):鶏むね肉200g、トマト缶1/2缶、ズッキーニ1本、玉ねぎ1/2個、にんにく1片、オリーブ油小さじ2、塩・こしょう
- 作り方:
①鶏むねを一口大、ズッキーニ輪切り、玉ねぎみじん切りに。
②鍋に油・にんにくを熱し、鶏→玉ねぎ→ズッキーニの順に炒める。
③トマト缶を加え 10 分煮込み、塩こしょうで味を整える。 - ポイント:トマトのクエン酸&ビタミンCが亜鉛・鉄の吸収をサポート。高たんぱく&比較的低脂質。
髪のコシ・ハリを養う食生活の習慣
毎日の習慣で髪の健康を保つポイント
髪のコシ・ハリは、1回の「スペシャルメニュー」よりも、毎日の地味な積み重ねで決まります。
- 毎食、何らかのたんぱく質源(肉・魚・卵・大豆・乳製品)を入れる
- 主食+主菜+副菜を意識し、色のついた野菜(緑・赤・黄)を毎日
- 加工食品・糖分中心の食生活を続けない
- 水やお茶でこまめに水分補給(清涼飲料を常飲しない)
髪に良い食生活のチェックリスト
- 毎日、たんぱく質を含む食材を3食のどこかに入れているか?
- ビタミン・ミネラルが豊富な野菜・海藻・果物を意識しているか?
- 加工食品や甘い飲料が「メイン」になっていないか?
- 食欲低下・急な体重減少が続いていないか?(続く場合は受診目安)
栄養素不足を防ぐための注意点
複数のレビューでは、極端な食事制限や栄養素不足が、びまん性脱毛や休止期脱毛と関連しうると報告されています[2][8]。
「糖質ゼロ・脂質ゼロ・とにかくカロリーカット」のような極端なダイエットは、髪にとっても負担になりやすいと考えられます。
体重や体調が気になる場合は、自己流ではなく医療機関や管理栄養士へ相談しましょう。
頭皮ケアと髪の健康の関係
頭皮環境を改善するための食事の重要性
髪のコシ・ハリは毛幹(見えている髪)だけでなく、頭皮(毛包)の環境にも大きく左右されます。
亜鉛・鉄・ビタミンB群などの微量栄養素は、毛包細胞の分裂・エネルギー代謝に関与し、不足すると毛周期が乱れる可能性があるとされています[1][2]。
また、抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミンC・Eは、活性酸素による毛包ダメージを緩和しうると報告されています[8]。
血行促進に役立つ食材とその効果
ニンニク・しょうが・唐辛子など、血流を促し体を温める食材を適量取り入れることで、全身の血行サポートが期待できます。
それにより頭皮への酸素・栄養供給の土台づくりに役立つ可能性がありますが、あくまで全身の血行改善の一環として考えましょう。
シャンプーとの併用で効果的なヘアケア
食事による「内側ケア」と、シャンプー・スカルプエッセンスなどの「外側ケア」を組み合わせると、頭皮環境のトータルケアにつながります。
洗浄力が強すぎないシャンプーで余分な皮脂を落としつつ、頭皮マッサージで血行を促し、必要に応じてスカルプエッセンスで頭皮コンディションを整えるとよいでしょう。
悩み別!髪のコシ・ハリ対策と栄養のポイント
薄毛・抜け毛が気になる場合
薄毛・抜け毛には、遺伝やホルモン(AGA)など複数の要因が関わりますが、栄養面ではとくに下記がポイントとされています[1][2][4]。
- 鉄:低フェリチンや鉄欠乏はびまん性脱毛と関連する報告あり。
- 亜鉛:亜鉛欠乏症で脱毛が見られることがあり、補正で改善するケースも報告。
- ビタミンD:血中ビタミンD低値と脱毛症の関連が示唆される研究あり。
ただし、血液検査で欠乏が確認されていない状態での高用量サプリは推奨されていません[1]。自己判断での大量摂取は控え、必要に応じて医師に相談しましょう。
白髪の進行が気になる場合
白髪に関しては、遺伝要因が大きく、食事だけで完全に防ぐことは現時点のエビデンスでは困難です。
一方で、酸化ストレスや栄養不足が毛包のメラノサイト機能低下に関わる可能性が指摘されており[8]、下記のような食習慣は「白髪の進行をゆるやかにするサポート」として考えられます。
- ビタミンE・Cを含む野菜・果物・ナッツをバランスよく
- 極端なダイエットを避け、エネルギー・たんぱく質不足にならないようにする
パサつき・ツヤ不足が気になる場合
パサつき・ツヤ不足は、乾燥・ダメージヘアや皮脂バランスの乱れ、熱・摩擦などの物理的ダメージが主因であることも多いですが、
オメガ3脂肪酸やビタミンEなど、脂質と抗酸化栄養素を意識すると内側からのサポートになります[2]。
- サーモン・サバ・イワシなどの脂ののった魚
- アーモンド・くるみなどのナッツ類
- アボカド、オリーブオイルなどの良質な脂質
食事だけでは足りないと感じたら──サプリの現実的な使い方
多忙なビジネスパーソンや偏食傾向がある人は、補助的にサプリメントを取り入れる選択肢もあります。
ただし、髪に関する複数のレビューでは、「欠乏がある人」では補正が有効なことがある一方、欠乏のない人での routine な高用量サプリの有効性は限定的とされています[1][2]。
- まずは食事での補給を優先し、不足が気になるときの補助として検討
- 複数サプリで同じ成分を重複摂取しない
- 鉄・亜鉛・ビタミンAなどは過剰摂取のリスクもあるため、用量は表示を守る
- 持病・服薬中・妊娠中などの場合は必ず医師・薬剤師に相談
DAVIDIAのスカルプケア製品で“内外両面”をサポート
栄養による内側からのアプローチに加えて、頭皮を外側から整えるケアも併用すれば、コシ・ハリの土台づくりとしてはより理にかなっています。
DAVIDIAでは、頭皮環境をすこやかに保つためにピディオキシジルなどの成分を配合したスカルプエッセンスを展開しています(医薬品ではありません)。
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まとめ:髪のコシ・ハリは「毎日の一皿」から変えられる
髪は1日に約0.3〜0.5mm伸びるペースで作られています。
つまり、今日の食事が数カ月先の髪に少しずつ反映されていくということです。
食事と髪の関係をまとめたレビューでも、「多数の栄養素の不足が脱毛と関連しうる一方で、バランスの良い食事は髪と頭皮の健康の基盤である」と結論づけています[2]。
- たんぱく質・鉄・亜鉛・ビタミンB群・ビタミンC・オメガ3脂肪酸をバランスよく
- 極端なダイエットや栄養の偏りを避ける
- サプリは「不足の補助」であって「魔法の特効薬」ではない
- 気になる症状が続く場合は、自己判断で粘らず医療・専門家へ相談を
髪のコシ・ハリは、一夜にして劇的に変わるものではありません。
しかし、今日の一皿を少しずつ変えていくことで、半年〜1年というスパンで「なんとなく髪が元気になってきたかも」という実感につながる可能性があります。
無理なく続けられる範囲から、できることを一つずつ始めてみてください。
よくある質問
髪のために意識したい栄養は?
たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンC、オメガ3脂肪酸などをバランスよく摂ると、髪と頭皮のコンディションを整えるのに役立つと考えられています[1][2]。
まずは主食・主菜・副菜を揃え、足りない部分を少しずつ補っていくイメージが現実的です。
サプリは飲んだ方がいい?
まずは食事での補給を優先し、不足が気になるときに補助として検討します。
鉄や亜鉛、ビオチンなどは欠乏がある場合に有効なケースが報告されていますが、欠乏のない人が高用量を飲んでも有効性は限定的とされています[1][2]。成分の重複や過剰摂取に注意し、用量は表示を守りましょう。
病院に行く目安は?
急な体重変化、強い疲労感、抜け毛の急増が続く、円形に抜ける、頭皮のかゆみ・痛み・赤みが強い場合などは医療機関に相談してください。
ここでの内容は一般情報であり、個々の診断・治療を行うものではありません。
今日の確認テスト
5問中4問以上正解で合格です。答え合わせ後には正誤と解説が表示されます。
出典:「日本人の食事摂取基準」策定検討会 日本人の食事摂取基準(2020 年版)参照リンク 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2020 微量ミネラル:鉄」PDF

